101_札座上空から1000.650.jpg

 札座は兵庫県相生市にある旗本浅野家若狭野陣屋にあります。文政5年(1822)の藩札発行にともなって建築されました。日本唯一の札座ですが、文化財としても歴史的建造物としても評価されることなく、老朽化のために姿を消そうとしています。浅野陣屋札座保存ネットワークは、2016年に札座の修復保存のために結成されました。

その後、保存運動は長い雌伏を余儀なくされましたが、2022年秋に行動を再開し、2024年3月、雨漏り防止の応急修理を行うためのクラウドファンディングを実施しました。クラウドファンディングは多くの皆様の支援を得て目標額を達成、雨漏り防止の応急修理を実施します。応急修理で当面の危機を凌ぎ、今後は、札座の本格的な修復保存に向けて歩みだしたいと考えています。

 

102_相生高校1000.550.jpg

 2022年11月、県立相生高校の生徒会が札座の掃除をしてくれました。

 

104_札座内部1000.550.jpg

 札座の内部。県立相生高校の生徒が掃除をしてくれたので綺麗になりました。大正から昭和にかけて庵寺として使われていた頃は、右手に仏壇がありました。

 

103_ヘリマネ研修会2023 1000.550.jpg

 2023年2月、NPO法人ひょうごヘリテージ機構ひめじ主催のヘリテージマネージャー研修会が開かれました。文化財保存の専門家がヘリテージマネージャーに歴史的建造物の見方を教える研修会です。

 

105_法然遠忌1000.550.jpg

 研修会では、文化財・歴史的建造物の見方を学びました。並んでいる木札は、大正10年(1921)の法然上人遠忌引で寄付を集めたときのものです。屋根の葺き替えをしたと推定されます。このときの調査では、天井が二重になっており、現在の天井の上に大和天井があることがわかりました。

 

106_札座徹底調査2024.02.jpg

 2024年2月、NPO法人ひょうごヘリテージ機構ひめじ主催のヘリテージマネージャー研修会が2回にわたって開かれました。文化財保存の専門家の指導のもと、20名近くのヘリテージマネージャーが札座を徹底的に調査しました。

 

 107_札座徹底調査2024.02.jpg

 畳を除き、床板を外して調査しました。部材はオリジナルのものがかなり残っていることや、畳敷きと板敷きの部屋があったことがわかりました。屋根や屋根裏も調査し、ないとされていた棟札を発見しました。

 

108_棟札と藩札.jpg 

左が今回発見した棟札。安政3年3月の棟上式と5月の竣工式の棟札です。右は、文政5年に発行された藩札。棟札の裏に、文政の札座を安政に建替(改築)した際の経緯が書いてあります。また、今回の調査で屋根や天井が改築された痕跡が見つかりました。このことから、文政5年の藩札発行にあわせて札座が新築され、安政3年に改築されて現在の姿になったと考えられます。

 

スクリーンショット 2024-03-13 230232.png

3月7日、Amazonから若狭野陣屋を紹介する電子書籍とペーパーバックを発行しました。ヘリテージマネージャーによる調査の結果など、若狭野陣屋の札座について最新の情報を盛り込んでいます。

 

    お知らせ

    もっと見る